この記事は就活や転職にも役立つ資格、『ITパスポート』についての解説記事です。
今回はITパスポート試験範囲の「テクノロジー系、ネットワーク」に位置付けされる「DHCP」について、現役エンジニアの著者が分かりやすく解説していきます。
DHCPは、ネットワークを理解するうえで基礎的で重要な項目の1つですから、必ず押さえておきましょう。
記事の後半で、過去にITパスポートの試験で実際に出題された問題も取り扱っているので、ぜひ最後まで目を通してみてください。
DHCPとは
DHCP(ディーエイチシーピー)は、Dynamic Host Configuration Protocol(ダイナミック ホスト コンフィグレーション プロトコル)の略です。
直訳すると、”動的ホスト構成プロトコル” になります。
これは、コンピュータがネットワークに接続した際に、IPアドレスを自動的に取得するするためのプロトコルを意味します。
IPアドレスはネットワーク上で唯一無二でなければいけませんので、重複する事は許されません。
ネットワークにコンピュータが接続された際にその都度、ネットワーク管理者の手でIPアドレスの割当設定を行う事も可能です。
しかし、その数が何十台、何百台、何千台と数が増えた場合、IPアドレスが重複しないように管理する事は非常に困難です。
そんなIPアドレスを重複せずに割り振らなくてはいけない問題を解決する為のプロトコルが「DHCP」です。
LANなどのネットワークにDHCPサーバを導入することで、LAN内にあるコンピュータのIPアドレスを調査し、値が重複しないIPアドレスを自動的に割り振りを行います。
コンピュータはDHCPサーバーが導入されているネットワークに接続する際に、まず最初にDCHPサーバーにアクセスし自動的に割り振られたIPアドレスを取得します。
DHCPがあることで人為的な設定のミスによるIPアドレスの重複を防ぐことが可能になります。
また、インターネットの場合も同様です。
プロバイダのインターネット接続サービスを利用する場合でも、最初にDCHPを使ってインターネット上でのネットワーク設定を取得する手順が一般的です。
試験対策用まとめ
試験対策用に今回の要旨を以下の一行にまとめました。
- DHCPはコンピュータが IPアドレス を自動的に取得するための通信プロトコルである
今回はこの点を押さえておきましょう。
ITパスポートの過去問で実践
それでは、実際に過去に出題されたDHCPに関する問題を解いてみましょう。
平成26年春期の過去問
PCがネットワークに接続されたときにIPアドレスを自動的に取得するために使用されるプロトコルはどれか。
- ア. DHCP
- イ. HTTP
- ウ. NTP
- エ. SMTP
イのHTTPはWebに関するルールを定めた通信プロトコル。
ウのNTPはネットワーク機器の時刻の同期に用いられる通信プロトコル。
エのSMTPはメールの送受信に関するルールを定めた通信プロトコル。
DHCPは、ネットワークに接続した際にIPアドレスを自動的に取得するためのプロトコルです。
よって正解は「ア」となります。
まとめ
今回の記事は以上になります。
DHCPとは、一言でいうとIPアドレスを自動取得し、各デバイスに割り振る通信規約でしたね。
DHCPについて知らない方は多いながらも、基本的な知識ですので、文量は少なかったですが、重要な記事でした。
本記事の中で分からない用語があった方は関連する記事のリンクが貼ってありますのでそちらもご覧になってください。