この記事は就活や転職にも役立つ資格、ITパスポートについての解説動画です。
今回は試験範囲の「テクノロジー系、基礎理論」に位置付けされる「ビット、バイト」といったデータの単位について、現役エンジニアの著者が分かりやすく解説していきます。
記事の後半で、今回の題材に関する問題も取り扱っているのでぜひ最後まで目を通してみてください。
データの単位
インストールするアプリ、画像、動画のサイズ、スマートフォンの容量などにおいて、「バイト」という単語を耳にするかと思います。
この「バイト」とは、コンピュータの世界でデータの量を表す単位です。
コンピュータの世界以外では普段使うことのない単位ですので、詳しく知らないという方も多いと思います。
この記事ではデータの単位について解説していきますので、しっかりと理解していきましょう。
ビットとは
ビットとはデータの世界における最小の単位のことです。
コンピュータは基本的に流れる電気の電圧が高いか低いかの2種類しか扱えないので、全ての処理を0と1だけで値を表す2進数で行っています。
1ビットは2進数で表現されたデータの一桁を表します。
ですので1ビットは0または1のどちらかの状態を表しています。
画像や動画、テキストデータやExcelファイルなど、あらゆるデータはこのビットの集合体です。
人間の体が小さな細胞からできているように、コンピュータやスマートフォンが扱う画像や動画、テキストファイルやExcelファイルなども同じく小さなデータ、すなわちビットの集合体から構成されます。
したがってビットはデータの細胞のようなものです。
バイトとは?
バイトは、8個のビットの集合体です。
つまり1バイト=8ビットです。
我々が日常生活で使う単位は、1cm=10mmのように、区切りがよいものが多いため1バイト=8ビットとなるのは違和感があるかもしれません。
1ビットは0か1の2つの状態を表すことができるので、1バイトは8ビットであることから2の8乗、256通りの状態を表すことができます。
コンピュータは2進数でデータを表現しますが、それぞれの1桁分がビットです。
そのビットの集合体であるバイトは、2進数で表現された1つのデータを表すための単位です。
ビットとバイトの違いがわからなくなってしまう方が多いので整理します。
- ビットはデータの最小単位で、2進数の1桁を表す単位
- バイトはビットの集合体で、2進数で表される1つのデータを表現する単位
また、データ量の単位としてはビットは小文字の「b」、バイトは大文字の「B」で」表現されます。
よく、インターネットの通信速度を表す際に、小文字の1bpsや、大文字の1Bpsと表現されることがあります。
小文字の「b」ビットなのか、大文字の「B」バイトなのかで、データの量が全く異なってきますので注意が必要です。
その他のデータ単位と接頭語
画像や動画のファイル容量で、よく目にする1MBやパソコンやスマートフォンの容量でよく目にする1GBなど、コンピュータの世界には小さな値から非常に大きな値まで、様々なデータの大きさがあります。
こうしたデータを簡潔に表すために国際単位で定められている以下のような接頭語を用いた単位が用意されています。
大きい単位は基準値から順に、k(キロ)、M(メガ)、G(ギガ)、T(テラ)と大きくなっていきます。
小さい単位は基準値から順にm(ミリ)、μ(マイクロ)、n(ナノ)、p(ピコ)と小さくなっていきます。
試験対策用まとめ
試験対策用のまとめです。
- 1ビットはデータの最小単位で、0か1のどちらかを表現する
- バイトはビットの集合体で1バイトは8ビット
- データ量の単位としてビットは小文字の「b」、バイトは大文字の「B」で表現される。
今回はこの3つを押さえておきましょう!
対策問題
それでは最後に試験に向けた対策問題を解いていきましょう。
第1問
15バイトは何ビットでしょうか
- ア:120ビット
- イ:100ビット
- ウ:150ビット
- エ:80ビット
…正解はアです。
1バイト=8ビットであることから、15×8=120となるので、答えはアの120ビットとなります。
第2問
次の問題です。
以下の情報量を表す単位は大きい順に並べたものはどれか
- ア:kB、MB、TB、GB
- イ:GB、TB、kB、MB
- ウ:TB、GB、MB、kB
- エ:MB、kB、GB、TB
…正解は、ウです。
情報量を表す単位は以下のように定められています。
この表をもとに大きい順に並べると、テラ、ギガ、メガ、キロとなるので、正解はウの並び順となります。
第3問
最後の問題です。
次の情報量を表す単位を小さい順に並べたものはどれか。
- ア:n、μ、m、p
- イ:p、μ、n、m
- ウ:μ、n、m、p
- エ:p、n、μ、m
…正解は、エです。
情報量を表す単位はこのように定められています。
pから順にnμmとなるため、正解はエの並び順になります。
小さい単位はあまり聞きなれないと思いますが、空気清浄機や掃除機などの家電では、ナノテクノロジーといった使われ方をしていたりしますので覚えておきましょう!
まとめ
今回は、耳にしたことは多いであろう「バイトやビット」というデータの単位について解説しました。
ITパスポートだけでなく、日常でも使うことがある単位だと思いますのでこれを機に覚えてみるとよいかもしれません。
今回は以上です。
この記事の中でわからない用語などがあった方は、以下の参考記事にも目を通してみてください。