数値の数え方(2進数・10進数・16進数) 見るだけで分かるITパスポート講座【数と表現】

この記事は就活や転職にも役立つ資格、『ITパスポート』についての解説記事です。

今回はITパスポート試験範囲の「テクノロジー系、基礎理論」に位置付けされる「 2進数・10進数・16進数等の数値の数え方」について、現役エンジニアの著者が分かりやすく解説していきます。

2進数や16進数についての理解は、コンピュータの仕組みや言語を理解するうえで重要ですので、しっかりと押さえておきましょう。

記事の後半で、数値の数え方に関する類題も取り扱っているのでぜひ最後まで目を通してみてください。

 

10進数とは


10進数 10進数とは 日常的に使う進数

私達が日常で使っている数の表し方は10進数です。

10進数 イメージ

普段数を数える時は0,1,2,3,4,5,6,7,8,9 まで数えると次は、10になり、桁が1つ増えます。

10進数 イメージ画像

その次に 10,11,12,13,14,15,16,17,18,19 まで数えると、20になり、また桁が1つ増えます。

このように、数が10になる時に桁が1つ上がる表記法のことを10進数と言います。

10進数 Decimal(デシマル)と表現される事もありますので覚えておきましょう。

10進数は私達が日頃使っている表記法で、数の数え方として一般的ですが、世の中には10進数以外にも数の表記方法が存在します。

10進数 2進数 16進数 コンピュータ

コンピュータの世界では、2進数もしくは16進数という数の表記法がよく使われます。

普段あまり使うことがないので慣れ親しまない表記法ですが、基礎的な知識となりますのでしっかりと覚えていきましょう。

 

2進数とは


2進数とは、Binary (バイナリ)と表現される事もあり、値が2になる時に桁が1つ上がる表記法の事です。

0と1までは10進数と同じですが、2進数では「2」のときに桁が1つ上がります。

例えば、0,1 まで数えると10進数では、次は2です。

2進数

しかし、2進数の場合は桁が一つ上がるので、0,1 の次は 10 になり、その次は、11、その次は1つ桁が上がって3桁の100になります。

2進数 イメージ 桁数

その後は 101、110、111、1000、1001、1010、1011、1100,,,,,, と続いていきます。

このように2進数は2の時に桁が1つ上がるので、0と1のみで数を表現する事になります。

言い換えれば、2進数とは 0と1のみの2種類で数を表現する表記法という事になります。

コンピュータが扱う最小の単位は「ビット」(bit)で、1ビットで表現出来る数字は「0」と「1」の2種類のみです。

すなわち、コンピュータは2進数を使ってデータを表現しているという事になります。

コンピュータは、コンピュータの頭脳とも言われる、集積回路(IC)という電子部品で構成されている箇所で計算を行っています。

電圧 高い 低い 2進数 コンピュータ 0 1

この集積回路は基本的に流れる電気の電圧が高いのか低いのかの2通りのみで計算を行っています。

したがって電圧が高い状態を「1」、低い状態を「0」とするような二進数で、全ての処理を行っています。

 

16進数とは


16進数とは、Hexadecimal(ヘキサデシマル)と表現される事もあり、値が16になる時に桁が1つ上がる表記法の事です。

ここで疑問に思った方もいると思いますが、私達が普段使っている数字は0〜9までの10種類しか存在しません。

そのため16進数では10〜15までの値を、A〜Fまでのアルファベットを使って表現します。

16進数 アルファベット

例えば、0から9までは10進数と同じですが、16進数では「16」の時に桁があがるため、9の次のタイミングでも、桁が上がらずに次の表記は Aになります。

16進数 A B C D E F

その後は、B, C, D, E, と続いて F のタイミングから桁が上がり「10」となります。

16進数 1A 1B 1C 1D 1E 1F

その後は、11、12、13、14、15、16、17、18、19、1A、1B、1C、1D、1E、1F となりその次は桁が上がり「20」となります。

その後は同じように21、22、23、24、25、26、27、28、29、2A、2B、2C、2D、2E、2F、30,,,,,,,,と続いてきます。

このように16進数は16の時に桁が1つ上がるので、0〜F の記号で数を表現する事になります。

言い換えれば、16進数は0〜Fの16種類の記号で数を表現する表記法という事になります。

それぞれの進数は一言で言えば数を表す為に扱う「記号」の数がいくつなのかということでもあります。

  • 10進数であれば、「0〜9」の10個
  • 2進数であれば、「0と1」の2個
  • 16進数であれば、「0〜F」の16個
16進数 10進数 2進数 違い メリット

16進数は、2進数や10進数と比べて1桁で大きな数が表現出来るのがメリットです。

コンピュータは2進数でデータを表現していますが、2進数を実際にプログラミングやコンピュータ機器の設定を行う場面で扱おうとすると、桁数が膨大になってしまい人間には扱いづらくなります

ゆえに、処理の内容や目的に合わせて、10進数や16進数に置き換えた値を扱う事が大半なのです。

基数変換 16進数 2進数 10進数

2進数、10進数、16進数をそれぞれ別の進数へ置き換える事を基数変換と言います。

基数変換の方法についてはまた別の記事として取り扱っていますのでそちらを是非ご覧になってください。

 

試験対策用まとめ


試験対策用に要点をまとめました。

  • 2進数はバイナリ、10進数はデシマル、16進数はヘキサデシマルと表現される
  • コンピュータは流れた電気の電圧が高いか低いかの2通りしか判別できない
  • コンピュータは2進数で全ての処理を行っている

今回はこの3点を押さえておきましょう!

 

対策問題


それでは最後に対策問題を解いていきましょう。

第一問

2進数の表現として正しいものはどれか?

  • ア バイナリ
  • イ ヘキサデシマル
  • ウ デシマル
  • エ ビット

 

ヘキサデシマルは、16進数。

デシマルは、10進数。

ビットは、コンピュータが扱うデータの最小単位です。

正解は「ア」です。

 

第2問

次の選択肢の中から1桁の記号で、表現する数が一番多いのはどの進数か?

  • ア 2進数
  • イ 8進数
  • ウ 10進数
  • エ 16進数

 

進数はそれぞれ数を表す記号の数がいくつなのかを表しています。

2進数は「0と1」、8進数は「0〜7」、10進数は「0〜9」、16進数は「0〜F」です。

よって答えは、記号の数が16個と選択肢の中で一番多い「エ」の16進数となります。

 

まとめ


数値の数え方について、2進数、10進数、16進数について取り上げて解説してきました。

それぞれの進数を他の進数に変える基数変換もITパスポートに出るため、基数変換に関する別記事も参考にしてみてください。

 

今回は以上です。

本記事の中で分からない用語があった方は関連する記事のリンクが貼ってありますのでそちらもご覧になってください。