webデザイナーの年収は120万円くらいだと聞いたのですが、本当ですか?
yahoo知恵袋より引用
webデザイナーって年収低いですか? ずっと食っていける職種でしょうか?
yahoo知恵袋より引用
ネット上で検索するとWebデザイナーの年収は低いと言われています。
本記事では、Webデザイナーの年収について纏めております。
- なぜWebデザイナーの年収が低いと思われているのか?
- 本当に年収は低いのか?
- もし低いのであればどれくらい低いのか?
将来的にWebデザイナーを目指したい方や、興味がある方、Webデザイナーに転職を考えている方が抱えている疑問へ回答していくと共に、Webデザイナーの年収について学んでいきたいと思います。
目次
Webデザイナーとは?
Webデザイナーの仕事とは、クライアントの問題・課題をWebサイト制作を通じて解決することです。
自社のWeb制作を担当するインハウスデザイナーと、他社のクライアントから受けたWeb制作依頼をチームで行う制作会社もしくは広告代理店、自分一人で仕事をするフリーランスと3種類の働き方があります。フリーランス以外はいわゆる「会社員」です。
また、チームで仕事をする場合はフロントエンドエンジニア、UI/UXデザイナー、プランナー、ディレクター、プロデューサーと様々な役割があります。
詳しくは、「Webデザイナーの仕事とは?将来性はどうだろう?」という記事に纏めてありますので読んでみてください。
実際にWebデザイナーの年収は?!
正社員の平均年収レベル
Webデザイナーの平均年収は、dodaの調査から363万円と発表されました。
年代別で見てみると以下のようになります。
年代 | 全体 | 男性 | 女性 |
20代 | 348万円 | 371万円 | 321万円 |
30代 | 444万円 | 484万円 | 377万円 |
40代 | 510万円 | 573万円 | 403万円 |
50代以上 | 613万円 | 661万円 | 431万円 |
(引用元:doda年収ランキング)
上記の表を見て如何でしょうか。30代以降の平均年収と比べるとすこし低いようにも感じてしまうかもしれませんが、極端に低いと感じた方は少ないと思います。
しかしながら、年収が低いという理由だけでWebデザイナーに興味がある方が諦めてしまうのは勿体ないと言えるのではないでしょうか。
年収が低いひととは?
副業やそれぞれのライフスタイルによってWebデザイナーとしての年収が低い場合があると説明したので、次はクラウトソーシングの案件単価を見ていきましょう。
- お問い合わせページのコーディング 単価4万円~5万円
➡既存ページのお問い合わせボタンの先の問い合わせフォームの作成 - ホームページ作成 単価6万円~7万円
➡多種多様のLINE@を掲載する、“LINE@情報総合サイト”の作成を依頼したい - ペットショップサイトのリニューアル 単価10万円~20万円
作業内容としてはデザインとコーディングです。ページ数はトップページを含めて全8ページの予定です。
当然、これからWebデザイナーを目指される皆様にはイメージしにくい部分もあるかと思いますが、Webデザイナーとして一人前に仕事を請け負うことができると上記のような単価で働くことができます。
月に2、3件の案件を熟し家事や育児に時間を使うWebデザイナーが年収が低いと言われるのはなんだか違う気がしますね。
Webデザイナーで1000万円稼げるひとってどんなひと?
Webデザイナーで1000万円稼ぐひとがいるのは事実です。
しかし、これはプロ野球選手の年俸みたいなもので3億円プレイヤーは数%に限られます。
つまり、頑張れば誰しもなれるわけではなく、限られたWebデザイナーのみが年収1000万円を達成しているということです。
また、1000万円稼ぐのに欠かせない条件として、フリーランスであることが挙げられます。
会社の名前を借りずに、自分への仕事が入るようになると働けば働くほど年収が上がりやすくなるのです。
例えば、クラウドワークスに掲載されていた「新築ホテルのWEBサイト制作」が成果報酬10万円~30万円になるので月々同じような案件を3,4件こなすことができれば、年収1,000万円が見えてくるようになるわけです。
Webデザイナーの年収が低いと思われている理由
インターネットにその手の情報が出回っているから
一番の理由として、インターネット上で「Webデザイナー 年収 低い」や、「Webデザイナー やめとけ」といった記事を見かけたからではないでしょうか。
仕事を決める前に、将来性やメリット・デメリットを把握したいという気持ちは当然です。
それでは、実際に何が理由で「Webデザイナー 年収 低い」と結論付けられてしまうのか見ていきましょう。
平均年収で比較されている
Webデザイナーには、正社員とフリーランスという2つの働き方があります。
フリーランスの場合、個人の技術力と人脈に左右されるので一概に年収を算出することはできません。
一方で正社員の場合は、概ね計算できるので我々がよく目にする平均年収ランキングは正社員の平均年収を指しているものだと思ってください。
dodaが2020年に発表した平均年収ランキングでは、Webデザイナーの平均年収は363万円でした。(引用元:doda平均年収ランキング)
2020年の職種分類別の平均年収は、「専門職(コンサル/専門事務所/監査法人)」が601万円、「企画/管理系」が516万円、「技術系(電気/電子/機械)」が461万円の順番に高いと発表されています。
確かに、年収上位の職種と比べると見劣りする年収なのかもしれません。
しかし、月額に換算すると額面で30万円ほど貰えるということです。
人によって価値観はそれぞれですが十分生活に必要なものが不自由なく揃えられる水準だと言えます。
価格競争で受注しているため
Web制作会社の多くが価格競争で受注をしているため受注金額が安くなる傾向にあります。
これは、世の中にWeb制作を請け負う会社が沢山あるのでどうしても価格勝負になってしまうということです。
町中にクリーニング屋さんが複数あれば、比較的に値段が安いお店か品質がよい店を選ぶのは当然です。
要するに、Webデザイナーも薄利多売になってしまう一面があるため、一般的に年収が上がりにくいとされてしまうのでしょう。
Webデザイナーの定義と簡単なトリック
Webデザイナーは増え続けていると言われています。
その理由は、クラウドソーシングを中心とした案件の増加だと言えます。
そもそも、Webデザイナーとはどんなひとのことを指す言葉だったのでしょうか。
実はWebデザイナーに明確な定義はなく、Web制作を行い報酬を貰うひと全般がWebデザイナーとして名乗る事ができます。
当たり前と言えばそれまでですが、「Webデザイナーの年収は120万円!?」のような極端な例が取り上げられるのは、副業でWeb制作を行うデザイナーや育児しながらのデザイナーが題材にされている場合もあるということです。
例えば、年収がほぼゼロのデザイナーと月収20万円のデザイナーの平均年収は120万円です。
従って簡単な数字のトリックに惑わされるのではなく、本質的に年収が低いのかというと個人的にはそんなことないと思います。
成果報酬型なので慣れるまでは仕事に費やす時間が長い
クライアントの依頼を受けWebページの制作を行う以上、成果報酬型の仕事となります。
いくら複数の案件を同時に着手していたとしても納期に合わせて納品する必要があります。
従って慣れるまでは、周りの倍以上働く事だってあります。
技術職なので実力がつくまでは、どうしても労働時間でカバーする必要があるのです。
みなし残業を採用している企業が多いものですから、時間当たりに換算すると非常に低い賃金しか貰えない実態があるのも事実です。
しかし、どんな仕事を行うにしても下積み時代は必ずあります。
目先の報酬に捉われすぎず、スキルを磨くことでWebデザインの技術を身に付けることができます。
そして、Webデザイン技術は仕事の幅を広げてくれたり、転職や独立の後押しをしてくれる大きな武器になってくれます。
もし、副業で月に10万円稼げるようになれば年収が120万円UPするのと一緒です。
Webデザイン経験がなく副業するひとと比べて、1から勉強する必要がなく、既にどういったものが作れるか実績があるため案件獲得が容易になります。
職種別に平均年収を比較
2019年9月~2020年8月までの1年間にdodaエージェントサービスに登録したひとの平均年収を集計すると、Webデザイナーに関連のある職種の平均年収は以下となっています。
あくまで参考ですが、他職種の平均年収と比べると事務/アシスタント系や販売/サービス系の職種より相対的に高い年収を貰っている一方で、金融系やIT分野の技術職と比べると低い傾向にあるようです。
学生の方は、なんとなく全体感を把握するために「職種別の平均年収」について目を通してみるのも面白いかもしれません。(引用元:doda平均年収ランキング)
職種 | 平均年収 | 男女別 | 年代別 |
Webデザイナー | 363万円 | 男性417万円 女性340万円 |
20代327万円 30代388万円 40代431万円 50代414万円 |
Webサービスエンジニア | 419万円 | 男性432万円 女性375万円 |
20代366万円 30代486万円 40代599万円 50代562万円 |
SE | 417万円 | 男性430万円 女性382万円 |
20代363万円 30代486万円 40代549万円 50代588万円 |
Webデザイナーとしての経験価値について
これまでに学んできた通り、Webデザイナーは突出して年収が低いわけではなさそうです。
とはいえ、技術職なのでスキルに応じて給料に差がでてくる事や他の職種と比べると若干低水準であることもわかりました。
最後に、Webデザイナー経験の価値に触れていきたいと思います。
結論からするとWebデザイナーになって得られるメリットは3つあります。
- 個人のスキルが身につく
- 単価が高い
- 独立も可能な職種
個人のスキルが身につく
年収だけに着目すると隣の芝は青く感じてしまいますが、Webデザイナーになる最大のメリットは個人のスキルが身につくことです。
例えば、皿洗いや掃除をする仕事をしていても労働に対する報酬は貰えますが、経験を活かして転職するとなると少々苦戦するかもしれません。これは、今までの経験が自分の能力に直結しにくかったことが原因として挙げられます。
Webデザイナーは、コンピューターの言語を学び、イラストを作成して、クライアントの目的を実現するWebサイトの制作を行います。
つまり、働きながらWebページを作成するために重要な技術を身に付けることができるのです。
単価が高い
昨今、副業解禁する企業が増えている中で様々な仕事がクラウドソーシングを通じて発注、受注されています。しかし、案件の単価は求められている個人のスキル次第で高くも安くもなります。
例えば、タイピングで技術のみが求められる文字おこしの単価は1,000円~2,000円程度に対して、Webデザイナーに関する案件は1万円以上が平均的です。つまり、誰もができない特別なスキルがあると単価が高い仕事を受けることも可能になります。
仕事の種類 | 単価 | 参考 |
テープ起こし | 800円~900円 | 10分スピーチのテープ起こし |
データ入力 | 4,000円~5,000円 | PDFをExcelに入力 |
HTML・CSSコーディング | 50,000円 | HTMLコーディング |
バナー作成・デザイン | 20,000円 | バナー制作 |
ホームページ作成 | 100,000円 | 不動産建設HP作成 |
独立も可能な職種
ある程度の技術をもっていれば転職にも生かせるとお伝えしましたが、独立するという選択をとることもできます。
例えば、クライアントの課題を解決できるWebサイトを自分ひとりで作成できるのであれば、クライアントと直接仕事をした方が案件単価も上がります。
将来的に場所や時間に縛られない働き方がしたい方は独立という選択肢をもっていてもよさそうです。
まとめ
Webデザイナーの年収は低いと聞いて心配になっている方もいると思いますが、会社員のWebデザイナーは意外にも標準的な年収を貰っていることが分かりました。
平均年収が低いとされるのは、労働時間に対して貰える賃金が低いことや、多様な働き方があので平均値がどうしても下がってしまうというということが理由でした。
そして、これからWebデザイナーになりたいと考えている方は”年収”ではなく、”個人のスキルUP”という観点も踏まえて判断するべきだとお伝えしまし。
ゆくゆくは自分一人で仕事ができるフリーランスになりたい、場所や時間に縛られず働きたいというあなたの希望する働き方の選択肢を広げてくれるかもしれません。
なによりWebデザイナーを目指すうえで、Webデザインが自分の興味のある分野なのかがとても大切です。日々勉強していないと厳しい世界なので、長く続けられる方にはぜひおすすめの職業だと思います。
ご覧になった方の参考になれば幸いです。