この記事は就活や転職にも役立つ資格、『ITパスポート』についての解説記事です。
今回はITパスポート試験範囲の「テクノロジー系、ネットワーク」に位置付けされる「通信プロトコル」について、現役エンジニアの著者が分かりやすく解説していきます。
通信プロトコルは、ITパスポートの試験で出題頻度の高い、重要な項目の1つですので、必ず押さえておきましょう。
記事の後半で、通信プロトコルに関する問題も取り扱っているのでぜひ最後まで目を通してみてください。
通信プロトコルとは?
プロトコルには、約束ごとや規約といった意味があります。
通信プロトコルはコンピュータ同士が通信をする際にお互いが守るべきルールの事です。
人間が、お互いに理解出来る言語で会話をしないとコミュニケーションが成立しないように、コンピュータの世界でも同じような問題が起こりえます。
パソコンやスマートフォン、ゲーム機やプリンター等は異なるメーカーにおいて、様々な端末が存在します。
例えば、それらの端末がメーカ独自で用意されたルールで通信を行っていた場合、せっかく同じネットワークに繋がっていたとしても、同じメーカーの機器間のみでしかデータのやり取りが出来なくなってしまいます。
通信プロトコルが登場するまでは実際にこの現象が起きていました。
この問題を解決する為に通信プロトコルという共通のルールが考えられ、各メーカーがこのルールに準拠する事で、メーカーが違う機器同士でも通信が出来るようになりました。
このように異なる機器同士でもうまくコミュニケーションが取れるように、人間世界での英語のような共通言語の役割を果たしているのが「通信プロトコル」です。
この通信プロトコルは1種類だけでなく
- メールの送受信に関するルールを定めたSMTP,POP,IMAP
- IPアドレスの割当に関するルールを定めたDHCP
- ファイル転送に関するルールを定めたFTP
- Webに関するルールを定めた Http/Https
等、プロトコルには多くの種類が存在します。
全てを覚える事は困難ですが、上記の例であげたプロトコルはITパスポート試験でよく出題されますのでしっかりと覚えておきましょう。
それぞれ別の記事で詳しく解説していますので、そちらを是非ご覧になってください。
試験対策用まとめ
- プロトコルはコンピュータ機器が通信する際の共通のルール
- プロトコルには多くの種類が存在する
今回はこの2つを押さえておきましょう。
対策問題
それでは最後に対策問題をといていきましょう。
第一問
Webに関するプロトコルとして正しいものはどれか?
- ア HTTP
- イ FTP
- ウ SMTP
- エ DHCP
HTTPは、Webに関するプロトコル。
FTPは、ファイル転送に関するプロトコル。
SMTPは、電子メールに関するプロトコル。
DHCPは、IPアドレスの割当に関するプロトコル。
ですので正解は「ア」のHTTPとなります。
第2問
次の問題です。
通信プロトコルの説明として正しいものはどれか?
- ア データの最小単位
- イ 無線LANを識別するための名前
- ウ コンピュータ機器が通信をする際のルール
- エ ネットワーク同士をつなぐ機器
データの最小単位は「ビット」
無線LANを識別するための名前は「ESSID」
コンピュータ機器が通信をする際のルールは「通信プロトコル」
ネットワーク同士をつなぐ機器は「ルータ」
ですので正解は「ウ」となります。
今回は以上です。